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2010年11月 3日

良いところ探し

良いところ探し。臨床場面で、必ず患者・家族、クライエントの良いところを伝えるようにしています。

問題が生じていると、良いところに目が行きにくくなります。○○もダメ、○○は嫌、などなど、頭の中はマイナス面ばかりで覆われてしまう。
言い過ぎかも知れませんが、病院は、まずは悪いところ探し。本人や家族も、悪いと感じるところを列挙していきます。完治する疾患の場合は良いのですが、神経系の器質的な問題の場合など(変性疾患、発達障害など)は、長く付き合っていくことになります。本人や家族が、心身の異常に敏感になり、それを診察時に伝えるということは非常に大事なのですが、それがかえって年中の悪いところ探しになってしまうと、抑うつや意欲低下等の問題が生じてしまいます。そのような時には、普段出来ていること/良かったことを再確認していくこと、いわゆる良いところ探しをしていくことが大事です。

話は変わりますが、小中学校の保護者会で、「お宅のお子さんの良いところはどこですか?」と尋ねられた時に、即座に返答できる方もいれば、「う〜ん・・・。家の子は、勉強をしようとしないんです。国語なんか、この前のテストで平均以下だったんですよ」と不満を言ってしまう方もおります。両者とも、子供を「よくみている」という「良いところ」がありますが、保護者が子供に良いところを「伝える」という場面を考えた場合には、後者は前者よりも、上手な伝え方が出来ないことが多いかもしれません。

何気ないこと・・・、それがどれだけ良いことかは、それを失うような場面になって初めて気づくことです。何気ないことが、良いところだと思います。
良いところを、自分自身に伝え、相手にも伝える・・・それが必要です。

東京・新宿中央公園。2010年10月31日15時45分31秒。
電話

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